意志と世界の非実在証明①
1:主観たるあなたが区別するからすべては存在する
さてどうですかね、はあ?って思う人もいれば、それは知ってる
っていう人もいるかもしれません
説明します
主観たるあなた、つまりゲームでいえば一人称視点ともいいますが
この視点を持っているのはあなただけです
こうお思いですよね、いやいや俺は俺の視点だけど他人は他人の視点持ってるだろ
って
じつはちょっとだけ違うんです
あなたの世界であなたの視点を持っているのはあなただけなんです
当然ですよね、あなたの世界であなた以外にあなたはいないんですから
あなた以外にあなた(クローンという意味ではありませんよ)がいればあなたの視点はもしかしたら2つになるかもしれません
でもそうではない
もう一度言います、あなたの世界であなたの視点をもっているのはあなただけです
これが主観たるあなたです
そしてここからすべてが始まりますが、主観たるあなたが存在しているのは
主観たるあなたが自分を”存在していると区別している”からなんです
厳密にいえばそれは言葉による体験ではないかもしれません
それは問題ではありません、でも主観たるあなたが主観たるあなたを区別するから主観たるあなたは存在しうるのです
少し難しいかもしれませんが細かいところはあとで捕捉するのでここでは簡略化して説明しますね
例えば主観たるあなたがまだ未発達の赤ん坊で母親と自分の区別をつけていないとします
あなたが何かを求めれば母親が与えてくれる、母親は主観たるあなたにとって主観たるあなたの一部として存在するとあなたは区別しています(手や足のようなものです)
いままでの形式やあるいは直感にしたがえば、これは誤認とされるでしょう
でもそれは間違いです
この主観たるあなたの世界で主観たるあなたをもちえるのはあなただけだからです
つまりあなたが母親と自分を同一と区別すれば主観たるあなたにとってそれは主観たるあなたです
主観たるあなたの世界を区別するのは主観たるあなたしかいないからです
母親と自分がわかれるのは主観たるあなたが母親と自分は同一ではない
と区別するまでつづきます
それまで主観たるあなたにとって母親は主観たるあなたの一部として存在します
すべてはこの延長線上です
主観たるあなたが区別するから、すべてのものは主観たるあなたにとって存在するのです
緑や赤もあなたが区別しなければただの色ですよね?
もちろん、今のあなたは色も赤も緑も知っています、よって区別しています
だから色も緑も赤もあなたが生まれるまえから存在したし、あなたが区別しなくても存在してるって思っちゃいますよね
そうじゃないんです、色も緑も赤も主観たるあなたが区別する前は主観たるあなたの世界には存在していなかったのです
直感的にはこの論理は突飛すぎると思われると思います
しかしこの問題はまだ続きがあります
じゃあ世界や、肉体や、時間やそして冒頭でいったようにあなた自身の存在は
そうです、すべて主観たるあなたが存在していると区別するから存在しているのです
ありえないってお思いですよね
世界は自分の意志と関係なく存在してるじゃないかと
主観たるあなたが区別する世界とは別に”ほんとうの世界”があるじゃないか
と思いますよね
でもちがいます、そもそもその”ほんとうの世界”はいつ主観たるあなたにとって存在をはじめましたか?
あなたが明確なこれっていうかはともかく、ちょっとずつ自分のまわりの世界を区別していっていつのまにか、「あー世界ってだいたいこんな感じなのね」って区別の体系の結果そこに”ほんとうの世界”を感じたのではないですか?
おわかりいただけますか?
主観たるあなたにとって”ほんとうの世界”を区別し存在させてるのは主観たるあなたの区別なのです
主観たるあなたの区別なくして世界も時間も肉体も存在しえません
すべての存在は主観たるあなたが存在すると区別するから存在しているのです
つづく